「せっかく評価制度を作っても、社員から不満が出て、かえって辞めてしまうのではないか……」 「評価をつけることで、営業と事務、あるいは現場(物流)の間に溝が生まれ、職場の雰囲気が悪化してしまったらどうしよう」
新しい人事評価制度の導入を検討するとき、このような不安や運用のデメリットを懸念される社長は非常に多いです。実際に、事前の準備や設計を誤ったために、営業マンや営業事務、商品管理スタッフのモチベーションが下がり、人事評価制度が「逆効果」になって離職に繋がってしまった卸売企業の事例は少なくありません。
しかし、失敗する卸売企業には明確な共通パターンがあります。裏を返せば、その原因を知り、正しい対策をとれば、リスクを最小限に抑えて安心な運用をスタートさせることができます。
今回は、卸売業の人事評価制度で失敗しがちな3つのNGパターンと、その対策について詳しく解説します。

1.なぜ良かれと思った評価制度が「逆効果」になるのか?
評価制度の目的は、社員の頑張りを正当に認め、成長を促すことです。それなのに現場で不満が噴出してしまう原因は、制度そのものが悪いのではない校、「卸売業特有のビジネスモデルやチームワークを無視して、一般的な大企業向けのルールだけを押し付けてしまうから」です。
特に、仕入先との交渉や得意先との関係維持、ミスが許されない受発注や物流管理など、営業と内勤(事務・倉庫)の密接な連携が強みとなる卸売業では、職種ごとの役割の違いを無視した一律の評価基準を当て合はめようとすると、「社長は自分たちの業務の重要性を分かってくれない」と、強い反発や組織の分断を招く原因になってしまいます。
2.評価制度で失敗する「NGな作り方」と3つの対策
卸売企業の評価制度を失敗させないために、絶対に避けるべき3つのNGポイントと、その具体的な対策は以下の通りです。
1.社長や上司の「主観や印象」だけで評価が決まる(主観評価のNG)
問題点: 評価シートがあっても、最終的に「あいつは最近よくやっている気がする」「なんとなくフットワークが軽い」といった社長や営業部長の主観・イメージだけで点数をつけてしまうと、社員は「結局、社長に気に入られた人が得をするんだ」と冷めてしまいます。特に外回りが多くて社内にいない営業や、目立たないけれどミスなく業務を回している内勤スタッフほど、不公平感を抱きやすくなります。
対策: 誰が見てもできているかどうかが判断できる、客観的な行動基準(例:「新規訪問やアプローチの目標件数を達成しているか」「受発注の入力ミスや誤出荷をゼロに抑えているか」など)を明確にします。
2.「売上高や粗利額」ばかりを評価する(成果主義のNG)
問題点: 営業の販売額や粗利といった「目に見える数字の成果」ばかりを重視した評価にすると、社内のチームワークが崩壊します。営業マンが目先の数字に走り、自分の数字にならない「見積書の即時提出」や「正確な納期管理」「後輩の指導」をやらなくなります。さらに、営業ばかりが優遇されることで、それを支える営業事務や商品管理(物流)スタッフの不満が爆発し、「営業が偉いのか」と社内がギスギスする原因になります。
対策: 営業成果だけでなく、「受発注の正確さ・スピード」や「仕入先・得意先との関係構築」「部署間のスムーズな連携」といった、プロセス(日々の行動・姿勢)を評価する項目を職種ごとに必ずセットで組み込みます。
3.一度に「完璧な制度」を作ろうとする(複雑化のNG)
問題点: 何十項目もある複雑な評価シートをいきなり作ると、評価をつける社長や幹部も、自己評価を書く社員も、日々の見積もり対応や受発注、顧客からの急な問い合わせ対応に追われて運用が負担になり、最終的には形骸化(機能しなくなること)してしまいます。
対策: 最初から100点を目指さず、まずは「これだけは絶対に守ってほしい」という5〜10個ほどのシンプルな重要項目からスタートし、少しずつ自社の取扱商品や取引体制の実態に合わせて育てていきます。
3.分かっていても「失敗しない基準」を組む時間がない
「失敗の原因は分かった。でも、営業も事務も納得するような客観的な基準を、日々の営業管理や経営をしながら自分で一から考えるなんて、時間的に絶対に無理だ……」
それが、経営者様の率直な本音ではないでしょうか。 確かに、自社の体制にぴったり合い、かつ不満が出ないような評価制度をゼロから設計するには、膨大なノウハウと検証の時間が必要です。
4.運用の失敗を防ぐ。卸売業の現状に合わせた評価制度を無理なく構築する方法
こうした「運用失敗」のリスクをゼロにし、誰でも簡単に公正な評価ができるよう設計されたのが、人事のプロが伴走する評価制度構築・運用支援システム「JINJIPACK」です。
- 丁寧なオンライン打ち合わせとマンツーマンサポート: 単にシステムを提供するだけでなく、人事コンサルタントが毎回の打ち合わせを通じて貴社の現状をじっくりヒアリングし、二人三脚で導入を進めます。
- 社長の「感覚」を「客観的な基準」へ翻訳: 毎回の打ち合わせを通じて、社長が頭の中で考えている「求める営業マン・内勤スタッフ像」や「感覚的な評価」を、スタッフ全員が納得できる具体的な行動基準(ルール)へと丁寧に落とし込みます。
- 職種別の「標準シート」をベースに簡単作成: 業界ごとの職種や階層に応じた標準的な評価シートがあらかじめ用意されているため、ゼロから考える必要がありません。自社のリアルな現場に合わせて、必要な項目だけをスムーズにカスタマイズできます。
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